はじめに
ギタリストにとって、オクターブ・ペダルは表現の幅を広げるための重要なツールです。BOSSの新作オクターブ・ペダル「OC-5」は、伝統と革新を兼ね備えた製品として注目を集めています。本日は、OC-5の特徴と魅力について詳しく解説していきます。自分的にオクターバーを使ったソロといえばこの人 リッチー・ブラックモアですレインボーでその音を初めて、認識しましたね!とてもカッコ良いサウンドです!!
OC-5の概要
OC-5は、ボス社の人気オクターブ・ペダルシリーズの最新作です。前作のOC-3から約17年ぶりの新製品となり、多くのギタリストから熱い期待が寄せられています。
主な特徴
OC-5の主な特徴は以下の通りです。
- VINTAGE モード:1982年発売の初代OC-2のモノフォニック・サウンドを再現
- POLY モード:和音入力に対応したポリフォニック・オクターブ
- 3オクターブ分の音域に対応(±1/±2オクターブ)
- ギター/ベース専用の最適化トラッキング
- ダイレクト出力によるキルドライ対応
このように、OC-5は伝統的なOC-2のサウンドを継承しながらも、ポリフォニック対応や多様な音域設定など、現代のニーズに応える機能を取り入れています。
デザインとユーザビリティ
OC-5のボディサイズは73×129×59mm(幅×奥行き×高さ)と、コンパクトでペダルボードへの搭載も容易です。また、アルミダイキャストボディを採用しており、ステージユースにも耐えうる頑丈な作りになっています。
オペレーションに関しても、直感的なレイアウトとなっており、複雑な設定を行う必要がありません。それでいて、レベル調整など細かな設定も可能で、ユーザーフレンドリーさも高く評価できます。
サウンドの魅力
OC-5の最大の魅力は、そのサウンドクオリティにあります。次に、VINTAGEモードとPOLYモードのサウンドについて詳しく見ていきましょう。
VINTAGEモード
VINTAGEモードは、OC-2の名機の魅力を現代によみがえらせた最高のモードです。当時と同じモノフォニック回路を再現しつつ、最新のデジタル技術によりトラッキング性能が大幅に向上しています。ビンテージサウンドの暖かみと、現代のクオリティを兼ね備えた、まさに夢のようなサウンドが実現しています。
OC-2がズンズンしたアナログ的な音色であったのに対し、OC-5のVINTAGEモードはクリアで張りのあるサウンドが特徴です。RANGEコントロールにより±2オクターブの範囲で音域を調節できるため、多彩な表現が可能になっています。
POLYモード
一方、POLYモードはOC-5ならではの新機能です。ポリフォニックなオクターブサウンドをストレートに演奏できるため、コード演奏においてもスムーズな響きを実現します。さらに、RANGEコントロールで和音の最低音にのみオクターブをかけることができるユニークな機能があり、コードの厚みを増すための使い勝手にも優れています。
POLYモードはそのサウンドも魅力的で、太くフォーカスの定まった低音と、透明感のあるクリアな高音が特徴です。従来のオクターブ・ペダルとは一線を画す、新しい表現の可能性を切り拓いてくれるはずです。
活用のヒント
OC-5は、単なるオクターブ・エフェクターを超えて、創造性に富んだ音作りができるツールです。次に、活用のヒントを紹介します。
オクターブスウェル
OC-5のボリュームを上げながら弾くと、徐々にオクターブの音が重なり、インパクトのあるスウェルサウンドが生み出せます。VINTAGEモードならクラシックなムードを、POLYモードなら重厚な立ち上がりを楽しめます。リズムギターにも、リードラインにも効果的です。
さらに、オクターブスウェルの高音部と低音部のレベルバランスを変えるだけで、エフェクトへのアプローチを変えられるのがOC-5の面白いところ。表現の可能性がさらに広がるでしょう。
VIDEOPOLY
通常のPOLYモード以外にも、OC-5には特殊なVIDEOPOLYモードが用意されています。このモードは、シンセ風の音色でポリフォニックなオクターブ表現ができます。電子的な音が印象的で、クリーントーンで使うと独特のアプローチが期待できます。
例えば、クリーントーンのギターにVIDEOPOLYモードをかけながらコードを弾くと、教会オルガンのようなムードが出せるかもしれません。オクターブの活用次第で、実験的な音が生み出せる面白さがあります。
ドライブトーンとの組み合わせ
OC-5は、ディストーションやオーバードライブとの相性も抜群です。ドライブトーンに直接オクターブをかけることで、ギターサウンドに太さやアグレッシブさが増します。パワーコードにVINTAGEモードのモノフォニック・オクターブを加えるのがおすすめの使い方です。
さらにPOLYモードでRANGEを調整すれば、低音部のみオクターブを加えられます。これによりパワーコードの最低音にだけ極太の低音を付加でき、パンクやメタルなどのハード・ロックに最適なサウンドが得られるはずです。
その他の機能
OC-5には、サウンドメイキングに役立つ機能が満載されています。
セパレートアウトプット
OUTPUTとDIRECT OUTPUTが別々に設けられているため、ブレンド出力とエフェクト音だけの出力を同時に使用できます。これにより、複雑な回路を組むことなく、ダウンストリームにあるエフェクターやアンプへの自然なブレンドが可能になります。
また、ダイレクトアウトをアンプに接続すれば、ギター信号をキルドライにできます。オクターブサウンドのみを処理したアンプと、ギター音のみを処理したアンプとを併用することで、ギターサウンドの奥行きと立体感を演出できるといった使い方も考えられます。
ギター/ベース切り替え
OC-5は、ギター/ベース切り替えにより、どちらのインストゥルメントでも最適化されたトラッキングを実現しています。ベース入力時は低音域での誤検出を防ぎ、安定したサステインが得られます。手軽にギターとベースを切り替えられるのは大きな利点です。
まとめ
以上、OC-5のレビューをお届けしました。OC-5は、伝統のサウンドクオリティと最新のデジタル性能を高い次元で融合させた傑作です。ビンテージとモダンの魅力を余すところなく体感でき、さらにはVIDEOPOLYなどの新しい表現スタイルにも挑戦できます。今後のギタープレイにオクターブサウンドを取り入れたい方には、OC-5を強くおすすめします。
最後になりましたが、OC-5を手に入れた際は、ぜひ実験を重ねてみてください。本記事で紹介したヒントを活用しつつ、あなた自身のスタイルとマッチしたサウンドを見つけ出してみてはいかがでしょうか。クリエイターである皆さんの新たなステージを、OC-5が力強くサポートしてくれることでしょう。
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