ギターの演奏を録音したいけれど、どのオーディオインターフェイスを選べばいいか分からないという方は多いのではないでしょうか。音楽制作の質を大きく左右するオーディオインターフェイスは、適切な選択をすることで劇的に録音品質が向上します。本記事では、オーディオインターフェイスの基本的な仕組みから、ギター録音に特化した選び方のポイント、さらには予算に応じたおすすめ製品まで、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。これからギター録音を始めたい方や、現在の機材をアップグレードしたい方まで、きっと参考になる情報をお届けします。
1. オーディオインターフェイスの基本と必要性を理解しよう
音楽制作や録音に興味を持つ多くの方が、「オーディオインターフェイス」とは一体何なのかを疑問に思うことでしょう。このデバイスは、アナログ信号とデジタル信号を相互に変換する重要な役割を持っています。以下では、オーディオインターフェイスの基本的な仕組みと、その必要性について解説します。
オーディオインターフェイスとは?
オーディオインターフェイスは、一般的に次のような機能を持っています。
- アナログからデジタルへの変換: ギターやマイクから入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換します。これにより、音声や音楽をコンピュータが処理できる状態にします。
- デジタルからアナログへの変換: PC内で生成されたデジタル音源をスピーカーやヘッドホンで聴くために、再度アナログ信号に変換します。
なぜオーディオインターフェイスが必要なのか?
オーディオインターフェイスが必須となる理由は、以下の通りです。
- 音質の向上: パソコンに内蔵されているサウンドカードでは、音質が劣ることが多く、録音した音にノイズが混入しやすいです。オーディオインターフェイスを使用することで、クリアで高品質な音を録音できます。
- 低レイテンシ: ライブ演奏や録音時に、リアルタイムで音をモニタリングする必要がありますが、内蔵サウンドカードでは音の遅延が発生しやすいです。オーディオインターフェイスを使用することで、低レイテンシで演奏を確認できます。
- 多様な接続オプション: オーディオインターフェイスは、マイクや楽器、ヘッドホンといった多様なデバイスを接続できるため、録音環境を柔軟に構築できます。
オーディオインターフェイスの選び方
オーディオインターフェイスを選ぶ際には、いくつかのポイントに注意が必要です。
- 入力端子の数: 使用する楽器やマイクの数に応じて、十分な入力端子を備えたモデルを選びましょう。
- 対応サンプリングレート: 高音質で録音するために、サンプリングレートは重要です。一般的には、44.1kHzや48kHzを選ぶと良いでしょう。
- 使用目的: 自宅録音を主な目的にするのか、ライブパフォーマンスでも使用したいのか、その目的に合わせたモデル選びが必要です。
オーディオインターフェイスは、宅録やDTM環境では欠かせない機材であり、特にエレキギターを扱う際には、その重要性が一層高まります。音質やレイテンシの改善により、よりクリエイティブな制作環境を実現しましょう。
2. ギター録音に最適なオーディオインターフェイスの選び方
ギターを録音する際のオーディオインターフェイス選びは、音質や制作の効率に大きな影響を与えます。ここでは、適切なオーディオインターフェイスを選ぶためのポイントや重要な機能について詳しく解説します。
音質を考える
オーディオインターフェイスの音質は、サンプリング周波数やビット深度に左右されます。最適な選択肢は、48kHz/24bitに対応しているモデルです。これにより、ギターの豊かな音色や微細なニュアンスを高精度で録音することが可能になります。
入力端子を確認する
ギターを接続する際、入力端子の種類と数は非常に重要です。特に、高インピーダンス(Hi-Z)対応の1/4インチ端子の有無を確認することが大切です。この端子があれば、エレキギターの信号をしっかりと受け取ることができます。
- 単独のギター用: 一台のギターだけを録音するのであれば、1入力タイプが適切です。
- ボーカルとの同時録音: ボーカルも同時に録音する場合は、2入力のモデルが必要です。
- バンド録音: バンド全体を録音したい場合には、4入力以上のオーディオインターフェイスが望ましいでしょう。
DAWソフトとの連携を意識する
特に初心者の方には、DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)ソフトが付属するオーディオインターフェイスの選択をお勧めします。使いやすい製品を選ぶことで、録音や編集がスムーズに行えます。選択する際には、以下の点を考慮すると良いでしょう。
- 操作のしやすさ: 直感的に扱えるインターフェイスを重視しましょう。
- 将来のアップグレード: 上位モデルへのアップグレードが可能なアイテムを選ぶことで、長く使用することが可能です。
予算に合わせた選択
オーディオインターフェイスは、価格帯によって機能や性能が異なります。以下は、一般的な価格帯ごとの特徴をご紹介します。
- 1万円前後の入門モデル: 自宅録音に足りる音質や機能が提供されています。
- 中級モデル: 2〜3万円のモデルでは、より多くのインプット端子や高音質が実現します。
- ハイエンドモデル: 価格は高いですが、プロフェッショナルな録音環境を構築することが可能です。
用途に応じた機能の選定
オーディオインターフェイスを選ぶ際には、自分の使用目的を明確にしましょう。たとえば、ライブパフォーマンス用であれば、携帯性と耐久性が重要になります。一方、自宅録音を主に行うのであれば、音質や多機能性を重視してください。
これらのポイントを考慮しながら、自分に最適なオーディオインターフェイスを選ぶことが、音楽制作をより充実させる第一歩となります。
3. 予算別!おすすめのギター用オーディオインターフェイス
ギター録音に最適なオーディオインターフェイスは、予算や用途によって選ぶ必要があります。ここでは、低価格帯から中高価格帯まで、様々なモデルを厳選してご紹介します。それぞれの製品の特徴を理解し、自分に合ったオーディオインターフェイスを見つけましょう。
1. 低価格のコスパ重視
PreSonus AudioBox GO
- 価格帯: 2025年7月現在、日本国内での市場価格は、おおよそ10,000円〜13,000円程度です。海外では70ドル台で購入できるサイトもあります。
- 特長:
- 超小型・軽量: ポケットにも入るほどのコンパクトサイズと軽さが最大の特徴で、どこへでも持ち運びやすいです。
- USBバスパワー駆動: USBケーブル1本で電源供給されるため、ACアダプターが不要で、モバイル環境での使用に最適です。
- 高音質: 最大24bit/96kHzの高解像度で録音・再生が可能。PreSonus独自の「XMAX-Lプリアンプ」を搭載しており、クリアで低ノイズなサウンドを実現します。
- 豊富な入出力:
- マイク/ライン入力 (XLR/TRSコンボジャック) x 1:コンデンサーマイク用の+48Vファンタム電源も供給可能です。
- 楽器入力 (TSフォン) x 1:ギターやベースなどを直接接続できます。
- メイン出力 (TRSフォン) x 2:スタジオモニターなどを接続できます。
- ヘッドホン出力 (TRSフォン) x 1:独立したボリュームノブで音量調整が可能です。
- ダイレクトモニタリング機能: 入力された音源とDAWからの再生音源のバランスを調整できる「MIX」ノブにより、レコーディング時のレイテンシー(音の遅延)を気にせず快適にモニタリングできます。
- 幅広い対応OS: Mac、Windowsに加え、iOS、iPadOS、Androidデバイスにも対応しており、スマートフォンやタブレットでの音楽制作も可能です。
- 豊富な付属ソフトウェア: 音楽制作ソフト「Studio One Prime」や、様々なプラグインがセットになった「Studio Magicソフトウェア・スイート」が付属しており、購入後すぐに音楽制作を始められます。
PreSonus AudioBox GOは、手軽に高音質な録音環境を構築したい、特にモバイルでの音楽制作や、DTM初心者の方におすすめのオーディオインターフェースと言えます。
マイク入力と高インピーダンスライン入力が搭載されており、弾き語りにも最適です。入門者には嬉しいソフトウェアが付属しており、すぐに録音が始められます。
Behringer UMC22
- 価格帯: 2025年7月現在、日本国内での市場価格は、おおよそ7,000円〜9,000円程度です。非常に安価な部類に入ります。
- 特長:
- 非常に安価: 手軽にオーディオインターフェースを手に入れたい、予算を抑えたいという方に最適です。
- 2入力2出力: マイク入力(XLR/TRSコンボジャック)と楽器入力(TSフォン)をそれぞれ1系統ずつ備え、同時に2チャンネルの録音・再生が可能です。
- MIDAS設計のマイクプリアンプ: 入力段には、評価の高いMIDAS設計のマイクプリアンプが搭載されており、価格帯以上の音質を提供します。
- +48Vファンタム電源対応: コンデンサーマイクを使用するための+48Vファンタム電源も供給可能です。
- USBバスパワー駆動: USBケーブル1本で動作するため、別途電源アダプターは不要です。
- ダイレクトモニタリング: 入力された音声を直接モニターできる機能があり、録音時の遅延(レイテンシー)を気にせず演奏できます。
- コンパクト設計: デスクトップに置いても邪魔にならないコンパクトなサイズです。
- 対応OS: Mac OS XおよびWindows XP以降のOSに対応しています。
- 最大サンプリングレート: 48kHz / 16bitのAD/DA変換に対応しています。
Behringer UMC22は、その価格からは考えられないほどの機能と音質を提供しており、特にDTM初心者の方や、手軽にマイクや楽器をPCに接続して録音したい方に非常に人気があります。
M-Audio M-Track Solo
- 価格帯: 2025年7月現在、日本国内での市場価格は、おおよそ5,000円〜7,000円程度です。Behringer UMC22と同様に、非常に手頃な価格で購入できるモデルとして知られています。
- 特長:
- 超手頃な価格: DTMや配信を始めたい初心者にとって、非常に敷居の低い価格設定が魅力です。
- コンパクト&軽量: デスクトップスペースをあまり取らず、持ち運びにも便利なサイズと重さです。
- 2入力2出力:
- マイク/ライン入力 (XLR/TRSコンボジャック) x 1:コンデンサーマイク用の+48Vファンタム電源も供給可能です。
- 楽器入力 (TSフォン) x 1:ギターやベースなどを直接接続できます。
- メイン出力 (RCAピン) x 2:一般的なオーディオ機器の入力端子と同じRCAピンジャックです。
- ヘッドホン出力 (TRSミニフォン) x 1:ステレオミニプラグのヘッドホンに対応しています。
- Crystalプリアンプ搭載: クリアで低ノイズな録音を実現するM-Audio独自のCrystalプリアンプを搭載しています。
- 最大16bit/48kHz: 高解像度での録音・再生に対応し、クリアな音質で音楽制作が可能です。
- USBバスパワー駆動: USBケーブル1本で動作するため、電源アダプターは不要です。
- ダイレクトモニタリング: 入力信号とPCからの再生音を混ぜてモニターできる機能があり、録音時の遅延を軽減します。
- 豊富な付属ソフトウェア: 音楽制作ソフト「Pro Tools | First M-Audio Edition」や「MPC Beats」、各種プラグイン(AIR Music Tech Xpand!2など)が付属しており、すぐに音楽制作を始められます。
- 幅広い対応OS: Mac、Windows、iOSデバイスに対応しており、様々な環境で利用できます。
M-Audio M-Track Soloは、とにかくコストを抑えてオーディオインターフェースを手に入れたい方、特にマイク1本と楽器1本をシンプルに録音したい初心者の方におすすめのモデルです。
2. ライブ配信向け
Focusrite Scarlett Solo
- 価格帯:2025年7月現在、Focusrite Scarlett Solo(第4世代)の日本国内での市場価格は、おおよそ18,000円〜20,000円程度です。
- 特長:
- 高音質とクリアなサウンド: Focusriteの定評あるマイクプリアンプを搭載しており、非常にクリアで低ノイズなサウンドを実現します。ボーカルやアコースティックギターの繊細なニュアンスも忠実に捉えます。
- 「AIR」モード: Focusriteの伝説的なISAプリアンプのサウンドをエミュレートする「AIR」モードを搭載。これをオンにすることで、高域がよりクリアで抜けの良い、存在感のあるサウンドになります。ボーカルやアコースティック楽器に特に効果的です。
- 2入力2出力:
- マイク/ライン入力 (XLR/TRSコンボジャック) x 1: コンデンサーマイク用の+48Vファンタム電源も供給可能です。
- 楽器入力 (TSフォン) x 1: エレキギターやベースなどを直接接続できるHi-Z入力です。
- メイン出力 (TRSフォン) x 2: バランス接続対応で、スタジオモニターなどへの高音質出力が可能です。
- ヘッドホン出力 (TRSフォン) x 1: パワフルなヘッドホンアンプを搭載し、クリアなモニターが可能です。
- 高解像度: 最大24bit/192kHzのAD/DA変換に対応し、プロスタジオレベルの録音・再生が可能です(第4世代)。
- USBバスパワー駆動: USBケーブル1本でPCから電源供給されるため、ACアダプターが不要で、配線がシンプルかつモバイル環境での使用に最適です。
- ダイレクトモニタリング: 入力信号を直接モニターできる機能があり、録音時のレイテンシー(音の遅延)を気にせず快適に演奏や歌唱ができます。
- ループバック機能(第4世代): PC内部で再生されている音(BGMやゲーム音など)をオーディオインターフェース経由で簡単に取り込むことができる機能です。ライブ配信やゲーム実況などでの活用に非常に便利です。
- 頑丈な金属製シャーシ: 持ち運びにも耐える堅牢なボディで、耐久性も高いです。
- 豊富な付属ソフトウェア: 音楽制作ソフト「Ableton Live Lite」や「Pro Tools | First Focusrite Creative Pack」、様々なプラグインなどが付属しており、購入後すぐに音楽制作を始められます。
Focusrite Scarlett Soloは、その信頼性と高音質、使いやすさから、DTM初心者から経験者まで幅広く支持されています。特にソロでの録音や配信を考えている方には、非常にコストパフォーマンスの高い選択肢と言えるでしょう。
Roland GO:MIXER PRO
- 価格帯:2025年7月現在、
- Roland GO:MIXER PRO(旧モデル): 中古品で5,000円〜15,000円程度で見かけることがあります。新品の流通は少なくなっています。
- Roland GO:MIXER PRO-X(現行モデル): 新品でおおよそ19,000円〜24,000円程度です。
- 特長:
- スマートフォン特化型: スマートフォンやタブレットでの動画撮影やライブ配信に最適化されており、専用の接続ケーブル(Lightning、USB Type-C、4極TRRSケーブルなど)が付属していることが多く、箱から出してすぐに使えます。
- 多チャンネル入力: コンパクトながら、複数の入力端子を備えています。
- XLR/TRSコンボジャック(マイク入力、+48Vファンタム電源対応)
- ギター/ベース入力(Hi-Z対応)
- ステレオミニジャックのライン入力(キーボードやCDプレイヤーなど)
- ヘッドセットマイク入力(PRO-Xで追加されたり、PLUG IN MIC端子として存在) といったように、複数の音源を同時に接続し、ミックスしてスマートフォンに出力できます。
- 電池駆動対応: 単4電池4本で動作するため、屋外など電源がない場所でも使用できます。長時間の配信にも対応可能です。
- ループバック機能: スマートフォン内部で再生されている音(BGMやカラオケ音源など)を、マイクや楽器の音と混ぜて出力する機能です。これにより、BGM付きの歌配信やトーク配信が簡単に行えます。
- コンパクト&軽量: 手のひらサイズで非常に軽量なため、どこへでも手軽に持ち運び、セットアップできます。
- シンプルな操作性: 各入力の音量調整つまみが直感的に配置されており、複雑な設定なしに扱えます。
- 対応アプリ: ローランドが提供する専用アプリ(例:4XCAMERA、Zentrackerなど)との連携も考慮されており、さらに簡単にプロクオリティの動画・音声制作が可能です。
GO:MIXER PRO-Xで追加・変更された主な点
- 入出力数の増加: PRO-Xでは、より多くのチャンネルが同時に扱えるようになっています。
- パッド・スイッチの追加: アクティブ・ピックアップを搭載したギター/ベースの入力にも対応できるよう、ギター/ベース入力にPADスイッチが追加されました。
- ヘッドセットマイク端子の強化: ヘッドセットマイクの接続がより容易になり、Web会議やライブ配信での利便性が向上しています。
- 接続ケーブルの充実: USB Type-C、Lightningに加え、4極TRRSジャックでの接続も可能になり、幅広いスマートフォンやタブレットに対応しています。
- センターキャンセル機能の廃止(PRO-X): 旧モデルにあったLINE IN 1端子のセンターキャンセル機能(ボーカルを消す機能)はPRO-Xでは搭載されていません。
Roland GO:MIXER PRO / PRO-Xは、PCでのDAWを使った本格的なDTMというよりは、スマートフォンやタブレットを使った手軽な高音質動画撮影、ライブ配信、楽器練習、コンテンツ制作に特化したオーディオミキサーという位置づけです。特に、複数の楽器やマイクを同時に繋いでミックスしたい場合に非常に強力なツールとなります。
スマートフォンやPCとの接続も容易で、ライブ配信や動画撮影でリアルタイムに音をミックスできるユニークな機能を搭載しています。
Alesis iO2 Express
- 価格帯: 2025年7月現在、新品はほぼ流通していません。 中古品であれば、状態にもよりますが、数千円〜1万円前後で取引されていることがあるようです。
- 特長:
- 2入力2出力: マイク/ライン入力(XLR/TRSコンボジャック)を2つ搭載し、同時に2チャンネルの録音・再生が可能です。
- それぞれの入力にゲインコントロールとインサート端子(外部エフェクターなどを接続可能)を備えています。
- 片方の入力はHi-Z(ハイインピーダンス)スイッチを備え、ギターやベースを直接接続できます。
- +48Vファンタム電源供給にも対応しています。
- 最大24bit/48kHz: CDクオリティ以上の音質での録音・再生に対応していました。
- USBバスパワー駆動: USBケーブル1本でPCから電源供給されるため、ACアダプターは不要です。
- コンパクト設計: 比較的小型で、デスク上での設置や持ち運びにも便利です。
- ダイレクトモニタリング: 入力信号を直接モニターできる機能があり、録音時のレイテンシー(遅延)を軽減します。
- MIDI入出力: MIDI IN/OUT端子を搭載しており、MIDIキーボードなどのMIDIデバイスを接続して、DTMでの演奏や制御に利用できます。
Alesis iO2 Expressは、2チャンネル入出力とMIDI機能を備えつつ、手頃な価格帯でDTMを始めたいユーザー層をターゲットにしていました。しかし、前述の通り生産終了モデルであるため、ドライバーのOS対応状況や、万一の故障時の修理対応なども考慮に入れる必要があります。
- 2入力2出力: マイク/ライン入力(XLR/TRSコンボジャック)を2つ搭載し、同時に2チャンネルの録音・再生が可能です。
3. (5万円以下)
Focusrite Scarlett 2i2
- 価格帯:2025年7月現在:
- Focusrite Scarlett 2i2 (第4世代): 新品でおおよそ28,000円〜30,000円程度です。
- Focusrite Scarlett 2i2 (第3世代): 中古品でおおよそ7,000円〜15,000円程度で取引されていることが多いです。状態や付属の有無によって幅があります。
- 特長:(主に第4世代のポイント)Focusrite Scarlett 2i2の最大の特徴は、その高音質と安定性、そして使いやすさにあります。
- 優れたマイクプリアンプ:
- Focusrite独自の「Scarlettプリアンプ」を2基搭載。特に第4世代では69dBという広大なゲインレンジを持ち、非常にクリアで低ノイズなサウンドを実現します。ボーカルやアコースティック楽器の繊細なニュアンスも忠実に捉え、プロレベルの録音が可能です。
- 「AIR」モード: Focusriteの伝説的なISAプリアンプのサウンドをエミュレートする機能で、高域にきらびやかさと存在感を与え、ボーカルやアコースティックギターなどをミックスの中で際立たせることができます(第4世代では「Presence」と「Harmonic Drive」の2つのモード)。
- 2入力2出力:
- XLR/TRSコンボジャック入力 x 2: マイクとライン(シンセサイザーなど)の両方に対応。コンデンサーマイク用の+48Vファンタム電源も供給可能です。
- Hi-Z楽器入力: ギターやベースを直接接続できるHi-Z入力に対応しています。
- バランスTRSメイン出力 x 2: スタジオモニターなどへの高音質出力が可能です。
- ヘッドホン出力 x 1: 独立したボリュームコントロールで、快適なモニタリングが可能です。
- 高解像度: 最大24bit/192kHzのAD/DA変換に対応し、プロスタジオレベルの音質で録音・再生が可能です(第4世代)。
- USBバスパワー駆動: USBケーブル1本でPCから電源供給されるため、ACアダプターが不要で、配線がシンプルかつモバイル環境での使用に最適です。
- ダイレクトモニタリング: 入力信号をPCを介さず直接モニターできるため、録音時のレイテンシー(音の遅延)を気にせず快適に演奏や歌唱ができます。
- ループバック機能(第4世代): PC内部で再生されている音(BGM、ゲーム音、DAWの再生音など)をオーディオインターフェース経由で簡単に取り込み、マイクや楽器の音とミックスして出力できる機能です。ライブ配信やゲーム実況、ポッドキャストなどで非常に便利です。
- オートゲイン機能(第4世代): ボタンを押して10秒間演奏するだけで、最適な入力レベルを自動で設定してくれる機能。初心者でも安心して使える便利な機能です。
- 頑丈な金属製シャーシ: 持ち運びにも耐える堅牢なボディで、耐久性も高いです。
- 豊富な付属ソフトウェア: 音楽制作ソフト「Ableton Live Lite」や「Pro Tools | First Focusrite Creative Pack」、各種プラグインなどが付属しており、購入後すぐに音楽制作を始められます。
Scarlett 2i2は、マイク2本やマイク1本+楽器1本といった同時録音の需要に応え、Focusriteならではの高音質と安定性、そして第4世代で追加された便利な機能によって、DTMの入門機からプロのサブ機まで、幅広いユーザーに選ばれている定番中の定番モデルです。
- 優れたマイクプリアンプ:
Steinberg UR22C
- 価格帯: 2025年7月現在、日本国内での市場価格は、おおよそ23,000円〜29,000円程度です。店舗やセール状況によって幅があります。
- 特長:
- 高音質D-PREマイクプリアンプ: ヤマハのハイエンドミキサーにも搭載されている「D-PRE」マイクプリアンプを2基搭載。非常にクリアで原音に忠実なサウンドを実現し、ボーカルや楽器の繊細なニュアンスを余すことなく捉えます。
- 高解像度: 32bit/192kHzという非常に高いビット深度とサンプリングレートに対応しています。これはプロフェッショナルなレコーディングスタジオレベルの音質であり、より詳細で豊かなサウンドでの録音・再生が可能です。
- USB 3.0 (USB-C) 接続: 最新のUSB 3.0 Type-C端子を搭載し、高速で安定したデータ転送を実現します。USBバスパワー駆動にも対応しており、外部電源なしで動作します(ただし、iPad接続時など一部の状況では外部電源が必要になる場合があります)。
- 2入力2出力:
- XLR/TRSコンボ入力 x 2: マイクとライン(シンセサイザーなど)の両方に対応。片方の入力はHi-Z(ハイインピーダンス)に対応し、ギターやベースを直接接続できます。
- +48Vファンタム電源: コンデンサーマイクの使用に対応します。
- TRSメイン出力 x 2: スタジオモニターなどへのバランス接続出力が可能です。
- ヘッドホン出力 x 1: 独立したボリュームコントロールで、快適なモニタリングが可能です。
- DSPエフェクト内蔵:
- DSPミキシングとモニタリングチップ「SSP3」を搭載し、レイテンシーフリーでエフェクトをかけながらモニタリングが可能です。
- REV-Xリバーブ、Sweet Spot Morphing Channel Strip(EQ/コンプレッサー)、Guitar Amp Classics(ギターアンプシミュレーター)といった高品質なDSPエフェクトを内蔵しており、録音時にリアルタイムでモニターしながら使用できます。
- MIDI入出力: MIDI IN/OUT端子を搭載しており、MIDIキーボードや他のMIDIデバイスを接続してDTMで使用できます。
- iPad/iOS対応: Class Compliantモードに対応しており、iPadやiPhoneと接続して音楽制作が可能です。モバイル環境での活用にも適しています。
- 頑丈なフルメタルボディ: 堅牢な金属製シャーシを採用しており、耐久性が高く、持ち運びにも安心です。
- 豊富な付属ソフトウェア:
- SteinbergのDAWソフトウェア「Cubase AI」が付属しており、本格的な音楽制作をすぐに始められます。
- iPad用DAWアプリ「Cubasis LE」もダウンロード可能です。
- 豊富なVGPプラグインも付属しています。
Steinberg UR22Cは、特にCubaseユーザーにとって非常に親和性が高く、DSPエフェクトを駆使した快適なレコーディング環境を求める方におすすめのオーディオインターフェースです。高音質、安定性、そして付属ソフトウェアの充実度が魅力です。
Native Instruments Komplete Audio 2
- 価格帯: 2025年7月現在、日本国内での市場価格は、おおよそ13,000円〜16,000円程度です
- 特長:
- Native Instrumentsらしいデザインと堅牢性:
- ブラックを基調としたシンプルでスタイリッシュなデザインが特徴です。天面の大型ボリュームノブは操作性が良く、LEDで視覚的に入力レベルを確認できます。
- 比較的軽量ながらも頑丈な作りで、持ち運びにも適しています。
- 高音質:
- 最大24bit/192kHzの解像度に対応し、クリアで高音質なサウンドでの録音・再生が可能です。この価格帯としては十分なクオリティを提供します。
- 低ノイズで、楽器やボーカルのディテールをしっかりと捉えます。
- 2入力2出力:
- コンボジャック(XLR/TRSフォン)入力 x 2: マイクとライン(シンセサイザー、DJミキサーなど)の両方に対応しています。2本のマイクを同時接続したり、ステレオのライン入力として使用したりできます。
- +48Vファンタム電源: コンデンサーマイクの使用に対応します。
- TRSフォン出力 x 2: スタジオモニターなどへのバランス接続出力が可能です。
- ヘッドホン出力 x 1: 大音量でクリアなモニタリングが可能です。
- USBバスパワー駆動: USBケーブル1本でPCから電源供給されるため、ACアダプターが不要で、配線がシンプルかつモバイル環境での使用に最適です。
- ダイレクトモニタリング: 入力された音声を直接モニターできる機能があり、録音時のレイテンシー(音の遅延)を気にせず快適に演奏や歌唱ができます。
- 豊富な付属ソフトウェア:
- Native Instruments製品の最大の魅力の一つは、付属するソフトウェアの豪華さです。
- DAWソフトウェア「Ableton Live 11 Lite」と「MASCHINE Essentials」(MASCHINEソフトウェアのフルバージョンとライブラリの一部)が付属。
- さらに、Native Instrumentsの人気ソフトシンセ「MONARK」(伝説的なMinimoogを再現)、高品質エフェクト「REPLIKA」(ディレイ)、「PHASIS」(フェイザー)、「SOLID BUS COMP」(コンプレッサー)などが付属します。
- 「KOMPLETE START」(17種類の音源やエフェクト、ループやサンプル集)も含まれており、これだけで本格的な音楽制作を始めることができます。
- (時期によっては「GUITAR RIG 6 LE」や「iZotope Elements Suite」などが追加されることもあります)
Komplete Audio 2は、Native Instrumentsの製品群と連携しやすいことに加え、その価格帯からは想像できないほど充実した付属ソフトウェアが大きな強みです。DTMを始めたい方や、Native Instrumentsのサウンドに触れてみたい方には特におすすめのオーディオインターフェースです。
- Native Instrumentsらしいデザインと堅牢性:
4. (プロユース)
Universal Audio Apollo Twin X
- Apollo Twin X DUO Heritage Edition / Essentials+ Edition:
- 新品でおおよそ160,000円〜200,000円程度です。
- Apollo Twin X QUAD Heritage Edition / Essentials+ Edition:
- 新品でおおよそ200,000円〜250,000円程度です。
- Studio+ Editionは、さらに高額になります(30万円前後)。価格帯:2025年7月現在、Universal Audio Apollo Twin Xは、「DUO」(DSPコア2基搭載)と「QUAD」(DSPコア4基搭載)の2つのモデルがあり、さらに付属プラグインのバンドル内容によって「Essentials+ Edition」や「Studio+ Edition」といったエディションがあります。
- Apollo Twin X DUO Heritage Edition / Essentials+ Edition:
- 特長:
- プロフェッショナル級の音質:
- Universal Audio独自の「エリートクラス」24bit/192kHz AD/DAコンバーターを搭載し、非常にクリアで広大なダイナミックレンジを持つサウンドを実現します。ボーカルや楽器の微細なニュアンスまで忠実に捉えます。
- モニター出力の音質も非常に高く、正確なミックス判断が可能です。
- Unison™テクノロジー対応マイクプリアンプ:
- 伝説的なNeve、API、Manleyなどのビンテージマイクプリアンプのエミュレーションを、極めて低いレイテンシーでリアルタイムに適用できる「Unison™テクノロジー」を2基搭載。マイクのインピーダンスやゲインステージングを物理的に再現し、本物のプリアンプを通したようなサウンドで録音できます。
- UADリアルタイム・プロセッシング(DSP搭載):
- これがApollo Twin Xの最大の強みです。本体にDSPチップ(DUOは2基、QUADは4基)を搭載しており、UADプラグインをコンピュータのCPUに負荷をかけずにリアルタイムで実行できます。
- これにより、録音中にUADプラグイン(ビンテージコンプレッサー、EQ、リバーブ、ギターアンプシミュレーターなど)を遅延なくかけながらモニタリングでき、まるでハードウェア機材を使っているかのような感覚でレコーディングが可能です。
- ミキシング時も、CPU負荷を気にせず多数のUADプラグインを使用できます。
- 豊富な入出力:
- Unison™対応マイク/ライン入力 (XLR/TRSコンボジャック) x 2: +48Vファンタム電源対応。
- Hi-Z楽器入力 (フロントパネル) x 1: ギターやベースなどを直接接続できます。
- メイン出力 (TRSフォン) x 2: スタジオモニター接続用。
- ライン出力 (TRSフォン) x 2: 追加モニターや外部エフェクターへのセンド用。
- ヘッドホン出力 (TRSフォン) x 1: 独立したボリュームコントロール付き。
- ADAT/SPDIF光入力 x 1: 最大8チャンネルのデジタル入力を拡張可能です(外部ADコンバーター経由)。
- Thunderbolt 3接続: 高速かつ安定したデータ転送を実現します。Mac/Windows両対応。
- 拡張性:
- 最大4台のThunderbolt接続Apolloインターフェースをデイジーチェーン接続し、入出力やDSPパワーを拡張できます。
- 付属UADプラグイン:
- 購入時にいくつかの高品質なUADプラグイン(「Realtime Analog Classics Plus Bundle」など)が付属し、すぐにプロフェッショナルなサウンドで制作を始められます。Heritage EditionやStudio+ Editionでは、さらに多くの高価なUADプラグインが最初からバンドルされています。
- 堅牢な筐体:
- 頑丈なフルメタルシャーシで、耐久性に優れています。
Universal Audio Apollo Twin Xは、高価ではありますが、その価格に見合うだけのプロフェッショナルな音質、強力なDSPによるUADプラグインのリアルタイム処理、そして優れた拡張性を提供します。特に、ビンテージアナログ機材のサウンドを録音段階からリアルタイムで取り入れたいクリエイターや、最高峰の音質を追求する方に最適なオーディオインターフェースです。
- プロフェッショナル級の音質:
Antelope Audio Zen Go Synergy Core
- 価格帯:2025年7月現在:
- Antelope Audio Zen Go Synergy Core (USB版): 新品でおおよそ80,000円〜90,000円程度です。
- Antelope Audio Zen Go Synergy Core (Thunderbolt版): 新品でおおよそ95,000円〜100,000円程度です。
- 特長:
- Synergy Coreプロセッシング:
- FPGA(Field-Programmable Gate Array)チップとDSPチップを搭載した独自のSynergy Coreプラットフォームが最大の魅力です。これにより、Antelope Audioが誇る高品位なアナログモデリングエフェクトを、コンピュータのCPUにほとんど負荷をかけずにリアルタイムで実行できます。
- 録音時に遅延なくエフェクトをかけながらモニタリングできるため、まるでアナログコンソールを使っているかのような感覚でレコーディングが可能です。ミックス時にもCPUパワーを気にせず大量のエフェクトを使用できます。
- 37種類(USB版)または50種類以上(Thunderbolt版)のUADプラグインに匹敵するアナログモデリングエフェクト(EQ、コンプレッサー、マイクプリアンプ、ギターアンプシミュレーターなど)が標準で付属します。
- Antelope独自のクロッキング技術:
- Antelope Audioの代名詞とも言える64-bit AFC™ (Acoustically Focused Clocking) テクノロジーを搭載。非常に精度の高いクロックにより、ジッター(時間軸のズレ)を極限まで抑制し、サウンドの奥行き、分離、ディテールを向上させ、クリアで立体的なサウンドを実現します。
- 高音質AD/DAコンバーター:
- 最大24bit/192kHzの高解像度に対応。最大127dBのダイナミックレンジを持つクラス最高のAD/DAコンバーターを搭載しており、音源を極めて忠実に変換し、プロフェッショナルな音質での録音・再生が可能です。
- ディスクリート・ウルトラリニア・プリアンプ:
- 65dBのゲインを持つディスクリート構成の高品質なマイクプリアンプを2基搭載。クリアで低ノイズな録音を実現し、マイク、ライン、Hi-Z楽器(ギター、ベース)など幅広い入力に対応します。+48Vファンタム電源も供給可能です。
- 充実した入出力:
- コンボジャック入力 (XLR/TRSフォン) x 2: マイク/ライン/Hi-Z対応。
- メイン出力 (TRSフォン) x 1ペア: スタジオモニター接続用。
- RCAステレオ出力 x 1ペア: メイン出力とミラーリングされています。
- 独立したヘッドホン出力 x 2: 複数のヘッドホンで同時にモニタリングできます。
- S/PDIFデジタル入出力 x 1: デジタル接続での拡張が可能です。
- USB-C接続: USBバスパワー駆動に対応しており、モバイル環境でも使用できます。USB版はUSB 2.0、Thunderbolt版はThunderbolt 3接続です。
- ループバック機能:
- PC内部の音をインターフェース経由で取り込み、マイクや楽器の音とミックスして出力できるループバック機能を搭載。ライブ配信やゲーム実況、オンラインミーティングなどで非常に便利です。
- 自立動作(スタンドアローンモード):
- コンピューターに接続しなくても、スタンドアローンモードで動作させることができます。マイクプリアンプやAD/DAコンバーターとして、またはエフェクターとして使用可能です。モバイルバッテリーでの駆動も可能。
Antelope Audio Zen Go Synergy Coreは、その価格帯としては非常に強力なDSPパワーと、プロフェッショナルな高音質を提供するオーディオインターフェースです。特に、UADプラグインのようなリアルタイムDSPエフェクトを求めるユーザーや、最高峰のクロッキング技術によるサウンドを体験したい方に強く推奨されます。
- Synergy Coreプロセッシング:
RME Babyface Pro FS
- 価格帯:2025年7月現在、日本国内での市場価格は、おおよそ130,000円〜150,000円程度です。キャンペーンや店舗によって変動があります。比較的高価な製品ですが、その性能と信頼性を考えれば妥当な価格と言えるでしょう。
- 特長:
- 最高峰の音質:
- SteadyClock FSテクノロジー: RMEのハイエンドAD/DAコンバーター「ADI-2 Pro FS」と同じSteadyClock FS回路を搭載。極めて高い精度のクロックでジッターを徹底的に排除し、圧倒的にクリアでディテール豊かなサウンドを実現します。
- リファレンス品質のAD/DAコンバーター: 音源を限りなく忠実に変換し、プロフェッショナルなレコーディングやミキシングに不可欠な透明なサウンドを提供します。
- 新設計のプリアンプ: 76dBという広大なゲインレンジを持つ新設計のマイクプリアンプを2基搭載。リレー駆動のPADも備え、極めて低いノイズと高いゲインで、どんなマイクでも最高のパフォーマンスを引き出します。
- 圧倒的な低レイテンシーとドライバーの安定性:
- RMEのオーディオインターフェースは、業界トップクラスのドライバー性能を誇ります。非常に低いレイテンシーで安定した動作を提供し、特に多くのプラグインを使用する際やリアルタイムでのモニタリングにおいて、その真価を発揮します。
- Windows、macOS、iOS(Class Compliantモード)に完全対応し、どのプラットフォームでも優れたパフォーマンスを発揮します。
- 多機能な入出力:
- アナログ入出力:
- XLR/TRSコンボ入力 x 2: マイク/ライン/楽器(Hi-Z)に対応。
- TRSメイン出力 x 2: バランス接続対応で、スタジオモニターに高音質で接続。
- ヘッドホン出力 x 2: TRSとミニジャックの2系統を備え、それぞれが独立した高性能なドライバー段を持つため、高インピーダンスヘッドホンからインイヤーモニター(IEM)まで、あらゆるタイプのヘッドホンで最高の音質を提供します。
- デジタル入出力:
- ADAT/SPDIF光入出力 x 1: 外部AD/DAコンバーターを接続することで、最大8チャンネル(ADAT)の入出力を拡張可能です。
- MIDI入出力: MIDIブレイクアウトケーブルを介してMIDI IN/OUTに対応。
- アナログ入出力:
- TotalMix FXミキサー:
- RMEの強力なデジタルミキサー「TotalMix FX」を搭載。288チャンネルのミキシング、ルーティング、サブミックス、モニターコントロールを柔軟に行えます。
- 各入力/出力チャンネルには、3バンドEQ、ローカットフィルター、リバーブ、ディレイなどのDSPエフェクトを搭載。これらのエフェクトはコンピューターのCPUに負荷をかけずにリアルタイムで処理されるため、レイテンシーを気にせず快適に録音・モニタリングが可能です。
- 堅牢なアルミニウム筐体:
- 航空機グレードのアルミニウムブロックから削り出された堅牢な筐体は、高い耐久性を持ち、スタジオ内外での厳しい使用にも耐えます。
- USBバスパワー駆動:
- USBバスパワーで動作するため、外部電源アダプターは不要。コンパクトで持ち運びにも便利です。
RME Babyface Pro FSは、妥協のない音質、比類ない安定性、そして高度な機能をコンパクトなボディに凝縮した、まさにプロフェッショナル向けのオーディオインターフェースです。特に、最高峰の録音品質と信頼性を求めるユーザー、そして複雑なルーティングやDSPエフェクトを柔軟に扱いたいユーザーに強く支持されています。
- 最高峰の音質:
それぞれのモデルには、ギタリストのニーズに応えるための独自の特徴がありますので、自分の使用目的に合ったオーディオインターフェイスを選ぶ際にこの情報が役立つでしょう。
4. 接続方法と基本的な設定手順を詳しく解説
ギター録音においてオーディオインターフェイスを最大限に活用するためには、正しい接続方法と基本設定が欠かせません。それでは、具体的な機器の接続方法について詳しく見ていきましょう。
1. 機材の準備
ギターの録音を始める前に、必要なハードウェアを準備することが重要です。以下は、基本的なセットアップの内容です。
- PC(DAWソフトウェアがインストール済みであること)
- オーディオインターフェイス(ギター用のHi-Z入力が必要です)
- エレキギター+シールドケーブル
- ヘッドフォンまたはモニタースピーカー
これらの機器が揃ったら、次のステップはそれらを正しく接続することです。
2. 接続手順
- オーディオインターフェイスをPCに接続
USBケーブルを用いてオーディオインターフェイスをPCと接続します。一般的にはUSB接続が便利ですが、必要に応じてThunderbolt接続も考慮できます。 - ギターを接続
エレキギターをシールドケーブルでオーディオインターフェイスのインストゥルメント入力(Hi-Z端子)に繋ぎます。この際、ケーブルと端子がしっかりと接続されているかの確認が重要です。 - 機器の電源をONにする
随時、オーディオインターフェイスとPCの電源を入れ、正常に動作するかをチェックしましょう。
3. ソフトウェア設定
接続が完了したら、次はDAWのソフトウェア設定に進みます。
- ドライバーのインストール
オーディオインターフェイスの製造元の公式ウェブサイトから最新版のドライバーをダウンロードし、インストールします。この手順により、デバイスが正しく認識されます。 - DAWの設定
DAWソフトを起動し、接続されたオーディオインターフェイスをオーディオデバイスとして選定します。その後、録音トラックの入出力設定を行います。
4. レイテンシの調整
録音やモニタリング時に遅延(レイテンシ)が気になる場合、以下の設定調整を行うことが必要です。
- サンプルレートを確認
サンプルレートを高めに設定することで音質向上が期待できますが、レイテンシを最小限に抑えることが求められます。 - バッファサイズの調整
バッファサイズを小さく設定することでレイテンシを軽減することができますが、PCの性能にも注意を払いましょう。
5. サウンドテスト
設定が整ったら、音質テストを行います。
- Input Levelを確認
Gainノブを調整し、入力信号が適切なレベルになっているか確認します。ピークランプの赤点が点灯しないようにすることが重要です。 - テスト録音
DAW上で録音トラックの入力信号を確認した後、テスト録音を行います。サウンドが正常に録音されているかチェックしましょう。
以上の手順を踏むことで、スムーズなギター録音環境を構築することができます。正確な接続と設定が録音の質に大きく影響するため、細かい部分までしっかりと確認することが求められます。
5. より良い音質を実現するための録音テクニック
適切な設定を確認する
ギター録音の際に音質を向上させるためには、まずオーディオインターフェイスの設定を最適化することが重要です。以下のポイントに注意を払ってください。
- サンプリングレートとビット深度:録音には48kHz/24bitの設定を使用することを推奨します。これにより、音質の解像度が向上し、ギターの細かいニュアンスを捉えることが可能です。
- バッファサイズの調整:レイテンシを減少させるために、バッファサイズを適切に設定しましょう。ただし、小さすぎる値に設定すると、CPUに負担がかかるため、PCの性能と相談しながら調整してください。
ギターの接続とレベル調整
ギターとオーディオインターフェイスを接続する際には、いくつかのポイントに注意しましょう。
- Hi-Z入力の活用:エレキギターを録音する際は、必ずハイインピーダンス(Hi-Z)入力を使用してください。これにより、ギターの信号が正しく処理され、音質が向上します。
- ゲインの適切な設定:録音する前に、Gainノブを調整して音量レベルを確認します。ピークが赤く光らない適切な範囲にセットすることで、クリアな音を確保できます。
アンプシミュレーションの利用
自宅でアンプを大音量で鳴らすのが難しい場合、アンプシミュレーションは非常に効果的です。以下のプラグインを利用することで、様々な音作りが可能になります。
- プラグインの種類:AmpliTubeやGuitar Rigなど、さまざまなアンプやエフェクトを虛想的に再現できるソフトがあります。これにより、演奏スタイルに合った音色を簡単に作ることができます。
- 音作りの幅を広げる:クリーンな音からハイゲインなサウンドまで、ジャンルに合わせた音作りを楽しむことができます。
モニタリング方法の工夫
リアルタイムで音を聴くためのモニタリング方法も重要です。録音時の音質を向上させるには、以下のテクニックを試してください。
- ソフトウェアモニタリング:DAWのモニタリング機能を適切に設定することで、録音中の音をリアルタイムで確認できます。
- Direct Monitor機能の利用:オーディオインターフェイスにDirect Monitor機能が搭載されている場合は、その機能を活用して、音の遅延を減少させることができます。
録音環境の整備
最後に、録音する環境そのものにも注意を払いましょう。
- 音響処理:部屋の音響を改善するため、吸音パネルやカーテンを使用して反響を抑えることが効果的です。
- 静かな環境作り:録音時には不要なノイズを排除するため、周囲の音を減少させる工夫をしましょう。特に、冷蔵庫の近くや窓際などは避けるのが賢明です。
これらのテクニックを活用することで、ギター録音の音質を一層高めることができます。質の高い録音環境を整え、より良い音を追求していきましょう。
まとめ
ギター録音におけるオーディオインターフェイスの選択と設定は、音楽制作の基盤を決める重要なステップです。適切なデバイスを選び、最適な接続と調整を行うことで、クリアでダイナミックなサウンドを実現できます。また、アンプシミュレーションやモニタリング方法の工夫、さらには録音環境の整備など、様々な技術的な側面に留意することも大切です。これらのテクニックを習得し、自分なりのオーディオ設定を見つけていくことで、より魅力的な音楽表現が可能になるでしょう。
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