はじめに
ビザールギターは、一般的なギターとは異なる奇妙で独特な形状や仕様を持つ楽器として、多くの音楽ファンから注目を集めています。これらのギターは単なる見た目のインパクトだけでなく、実用性も兼ね備えた魅力的な楽器として評価されており、初心者から上級者まで幅広く愛用されています。
本記事では、実際に使えるビザールギターについて詳しく探究し、おすすめモデルから選び方、メンテナンス方法まで包括的にご紹介します。価格帯もオークション等でのジャンク品を含めれば5,000円から1,000,000円まで幅広い選択肢があるため、あなたのニーズに合った一本を見つけることができるでしょう。
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ビザールギターの定義と特徴
ビザールギターとは、通常のギターとは異なる奇妙な形状や独特な仕様を持つ楽器の総称です。これらのギターは、1960年代から1970年代にかけて日本やアメリカで製造された楽器が中心となっており、当時の実験的な楽器作りの精神を体現しています。外観の独特さだけでなく、音色においても従来のギターでは得られない特殊なトーンを生み出すことができます。主に1960年代〜70年代に、日本のOEM工場で製造され、アメリカやヨーロッパ向けに輸出されたモデルが中心です
ビザールギターの魅力は、その見た目のインパクトと音の両方にあります。作りが雑な部分もある一方で、ヴィンテージらしい味のある音が楽しめるのが大きな特徴です。演奏者に新しい表現の可能性を提供し、音楽制作における創造性を刺激する楽器として、現在でも多くのミュージシャンに愛用されています。
歴史的背景と文化的意義
ビザールギターの歴史は、1960年代の日本の楽器製造業の発展と密接に関わっています。当時の日本製エレキギターは海外にも輸出されており、特徴的なデザインやサウンドが世界的に人気を集めていました。これらのギターは、限られた予算と技術の中で生み出された創造性の結晶であり、現在のギター文化に大きな影響を与えています。
アメリカから日本に輸入されたビザールギターも数多く存在し、文化的な交流を象徴する楽器としての側面も持っています。ジミー・ペイジがDanelectroを使用したことをきっかけに、ビザール系ギターの実用性が再評価されるようになった。
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現代における注目度
現在でもアメリカのバンドが日本製ビザールギターを愛用するなど、その魅力は健在です。2023年6月から9月にかけて配信されたTHE MOTOROLLERZのコラムでは、1960年代の日本製エレキギターの魅力について詳しく述べられており、ビザールギターへの関心の高まりを示しています。近年のリバイバルブームにより、プロミュージシャンの使用例が増えています
音楽ファンの間では、ビザールギターは単なる楽器以上の存在として認識されており、コレクターアイテムとしても高い価値を持っています。独特の外観と音色により、現代の音楽シーンにおいても独自のポジションを確立し続けています。
おすすめビザールギターモデル
実際に使えるビザールギターを選ぶ際には、音質、演奏性、耐久性などの実用的な要素を考慮することが重要です。ここでは、初心者から上級者まで幅広く使える、特におすすめのビザールギターモデルをご紹介します。これらのモデルは比較的状態が良く、調整も容易なため、長期間にわたって愛用できる一品です。
ELK DELUXE シリーズ
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ELK DELUXEは1965年に発売されたJaguarをベースにしたギターで、ビザールギターの中でも特に使いやすさで評価されています。サウンドの良さと演奏性のバランスが絶妙で、初心者でも扱いやすい設計になっています。Fender JaguarやMosriteの影響を色濃く受けた国産モデル。独自のアレンジが施されており、他では得られない独特のトーンを生み出します。ELKはフェンダー系だけでなく、モズライトの影響も強く受けています。
このモデルの最大の魅力は、ビザールギターでありながら実用性が高いことです。ライブパフォーマンスでも安心して使用でき、レコーディングでも存在感のあるサウンドを録音できます。価格帯も比較的手頃で、ビザールギター入門者にとって理想的な選択肢となっています。
YAMAHA 60年代ソリッドギター
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YAMAHA製の60年代ソリッドギターは、質感の良さとしっかりしたサウンドが特徴的なビザールギターです。YAMAHAブランドの信頼性と品質管理により、他のビザールギターと比較して安定した演奏性を提供します。木材の選定から加工まで丁寧に作られており、長期間の使用にも耐える耐久性を持っています。
これらのギターは、ビザールな外観を持ちながらも、現代の演奏スタイルにも適応できる汎用性を備えています。クリーントーンからディストーションサウンドまで幅広く対応でき、様々な音楽ジ。ャンルで活用できる実用的な楽器です。コレクターアイテムとしても価値が高く、投資としての側面も持っています。本モデルは厳密にはビザール期の高品質な国産ギターに分類されますが、その独特なルックスからビザールファンにも高く支持されています。
Guyatone LGシリーズ 150T以上モデル
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Guyatone LGシリーズの150T以上のモデルは、ネック周りの質感が高く、タイトで締まったサウンドが魅力的なビザールギターです。特にネックの握りやすさは他のビザールギターの中でも群を抜いており、長時間の演奏でも疲れにくい設計になっています。ピックアップの配置とサウンドバランスも絶妙で、プロフェッショナルな使用にも耐えうる品質を持っています。
このシリーズの魅力は、ビザールギターでありながら正統派のギターサウンドも楽しめることです。エフェクターとの相性も良く、現代的な音作りにも対応できる柔軟性を持っています。メンテナンスも比較的簡単で、定期的なケアにより長期間にわたって最良の状態を保つことができます。
現代の復刻モデルと新製品
ビザールギターの人気の高まりを受けて、現代では多くのメーカーが復刻モデルや新製品を発売しています。これらの現代版ビザールギターは、オリジナルの魅力を保ちながら、現代の製造技術と品質管理により、より使いやすく改良されています。特にEastwoodをはじめとするメーカーは、ビザールギターの復刻において先駆的な役割を果たしています。
Eastwood復刻モデルの特徴
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Eastwoodは、ビザールギターの復刻において業界をリードするメーカーです。同社は、オリジナルの奇妙な形状や仕様を忠実に再現しながら、現代の音楽でも使いやすいように改良を加えています。特に電気系統やハードウェアの信頼性を向上させ、ライブパフォーマンスでも安心して使用できる品質を実現しています。
Eastwoodの復刻モデルは、オリジナルのビザールギターが持っていた問題点を解決しながら、その独特の魅力を損なわない絶妙なバランスを実現しています。現代の製造技術により、オリジナルよりも安定した音程と演奏性を提供し、プロフェッショナルな使用にも耐えうる品質を保っています。
DEVO PEEK-A-BOO GUITAR
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DEVO PEEK-A-BOO GUITARは、Eastwoodが手がける現代版ビザールギターの代表的なモデルです。独特のシェイプと配置のピックアップなど、ビザールな特徴を備えつつ、使いやすいサウンドと操作性を実現しています。このモデルは、DEVOというバンドのスタイルにインスパイアされた設計になっており、エレクトロニック・ロックから実験的な音楽まで幅広く対応できます。
演奏性においても現代的な配慮がなされており、ネックの形状やフレットの処理が丁寧に行われています。リーズナブルな価格設定により、ビザールギターに興味のある人にとって魅力的な選択肢となっており、入門者でも手が届きやすい価格帯を実現しています。
MS/Yellow burstモデル
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MS/Yellow burstモデルは、ビザールなルックスながらサウンドは非常に使いやすく設計されたEastwoodのギターモデルです。Dimarzioを模したハムバッカーピックアップを搭載し、ファットでパワフルなトーンを実現しています。コントロールも簡単で、オーバードライブやディストーションサウンドとの相性も抜群です。
このモデルの特徴的な月のインレイは、ヘッド形状が本家ムーンサルトと異なるものの、独特の美しさを演出しています。ストラップを付けて演奏すれば安定感抜群で弾きやすく、ステージ向けのギターとして活躍できます。9万円台前後(販売時期により変動)というリーズナブルな価格で、憧れのムーンサルトのルックスを手に入れることができる魅力的な一品です。
購入前のチェックポイント
ビザールギターを購入する際には、通常のギター選びとは異なる特別な注意点があります。これらのギターは製造年代が古いものが多く、また独特の構造を持っているため、購入前の入念なチェックが必要です。ここでは、後悔のない選択をするための重要なポイントをご紹介します。
ネックの状態確認
ビザールギターを選ぶ際に最も重要なのは、ネックの反りや状態の確認です。古いビザールギターは、経年変化によりネックが反っている場合が多く、弾きやすさに大きく影響します。ネックの反りは修正可能な場合もありますが、コストと時間を要するため、購入前に必ず確認することが重要です。
ネックの握り心地も重要な要素です。ビザールギターは通常のギターとは異なるネック形状を持つことが多いため、実際に手に取って演奏感を確認することをおすすめします。フレットの摩耗状況や、指板の状態も併せてチェックし、必要に応じてリフレットの費用も考慮に入れましょう。60年代のビザールギターの中には、トラスロッド(ネックの反りを直す芯棒)が入っていないものや、既に回りきっているものが多々あります。調整可能かどうかを確認する際、「トラスロッドに余裕があるか」をチェック項目として明記してください。これができないと、購入後に「二度と真っ直ぐにならない」リスクがあります。
弦高と演奏性
弦高の調整は、ビザールギターの演奏性に直結する重要な要素です。多くのビザールギターは、製造時の技術的制約により、現代のギターと比べて弦高が高めに設定されている場合があります。適切な弦高調整により、格段に演奏しやすくなるため、購入後の調整を前提に検討することが大切です。
ブリッジやナットの状態も重要なチェックポイントです。これらのパーツが劣化していると、音程の安定性や持続音に影響を与える可能性があります。交換が必要な場合のコストも考慮し、総合的な判断を行うことが重要です。専門店での購入の場合は、調整済みの状態で販売されることも多いため、安心感があります。
電気系統の動作確認
ビザールギターの電気系統は、年代物であることが多いため、ピックアップやポット、ジャック等の動作確認が必須です。音が出ない、ノイズが多い、ボリュームやトーンコントロールが効かないなどの問題がある場合は、修理費用を考慮する必要があります。オリジナルパーツにこだわるか、現代的なパーツに交換するかも重要な判断ポイントです。
配線の状態や半田付けの品質も確認しましょう。古いギターでは配線が劣化していることがあり、信頼性の面で問題となる場合があります。完全なオーバーホールが必要な場合もあるため、購入価格と修理費用のバランスを考慮して決定することが重要です。
メンテナンスと調整方法
ビザールギターを長期間にわたって愛用するためには、適切なメンテナンスと調整が欠かせません。これらのギターは一般的なギターとは異なる特殊な構造を持つことが多いため、専門的な知識と技術が必要になる場合があります。ここでは、ビザールギター特有のメンテナンス方法と注意点をご紹介します。
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日常的なケア
ビザールギターの日常的なケアは、通常のギターと基本的に同じですが、より丁寧に行う必要があります。演奏後は必ず弦と指板を清拭し、湿度や温度の変化から楽器を守るため、適切な環境で保管することが重要です。特に古いビザールギターは、現代のギターよりも環境変化に敏感な場合が多いため、注意が必要です。
弦交換の際は、テンションの変化によるネックへの影響を考慮し、一度に全ての弦を外さずに順次交換することをおすすめします。オリジナルの仕様に近い弦を選ぶことで、本来のサウンドを維持できます。金属パーツのサビや腐食を防ぐため、定期的な清掃と必要に応じた防錆処理も重要です。
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プロフェッショナルな調整
ビザールギターの本格的な調整は、これらの楽器に精通した技術者に依頼することを強くおすすめします。ネックの調整、フレット調整、ブリッジ調整などは、ギターの特性を理解した専門家でなければ適切に行えない場合があります。特に希少なモデルの場合は、経験豊富な技術者を選ぶことが重要です。
電気系統のメンテナンスも専門知識が必要な分野です。オリジナルパーツの特性を理解し、適切な修理や交換を行える技術者を見つけることが、長期的な楽器の価値維持につながります。定期的なメンテナンスにより、ビザールギター本来のポテンシャルを最大限に引き出すことができます。
パーツ交換と改造について
ビザールギターのパーツ交換や改造については、楽器の価値とオリジナリティを考慮して慎重に判断する必要があります。演奏性の向上やサウンドの改善が期待できる一方で、コレクターとしての価値を損なう可能性もあります。特に希少なモデルの場合は、オリジナルの状態を保つことが重要な場合もあります。
交換を行う場合は、オリジナルパーツを保管し、必要に応じて元に戻せるようにしておくことをおすすめします。現代的なパーツを使用することで演奏性は向上しますが、ビザールギター本来の音色特性が変わる可能性も考慮する必要があります。バランスの取れた判断が、長期的な満足につながります。
価格帯別おすすめガイド
ビザールギターは5,000円から1,000,000円まで幅広い価格帯で販売されており、予算に応じて適切な選択肢があります。価格帯によって期待できる品質や状態が大きく異なるため、購入前に各価格帯の特徴を理解することが重要です。ここでは、価格帯別のおすすめモデルと選び方のポイントをご紹介します。
エントリーレベル(30,000円〜50,000円)
(3万円〜6万円): テスコ(Teisco)やグヤトーンの普及モデル。要セットアップ。
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エントリーレベルの価格帯では、状態にばらつきがあるものの、ビザールギターの世界を体験するには十分な選択肢があります。この価格帯では、演奏性よりも見た目や雰囲気を重視し、将来的な調整やメンテナンスを前提として購入することが一般的です。初期投資を抑えつつ、ビザールギターの魅力を感じることができる価格帯です。
購入時には、修復不可能な致命的な損傷がないかを重点的にチェックし、修理費用を含めた総コストを考慮することが重要です。この価格帯でも、適切な調整を行うことで十分に演奏に使える楽器に仕上げることが可能です。DIY精神でメンテナンスを楽しみたい方にとっては、理想的な選択肢となります。
ミドルレンジ(70,000円〜200,000円)
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状態の良いYAMAHA、ELK、またはEastwood等の現代復刻。 ミドルレンジの価格帯は、ビザールギターの魅力と実用性のバランスが最も取れた選択肢です。2022年の推奨価格帯である20万円前後のビザールギターは、適度な調整により即戦力として使用できるレベルの品質を持っています。この価格帯では、コレクション価値と実用性を兼ね備えたモデルが多く見つかります。
状態の良いオリジナルモデルや、品質の高い復刻モデルが選択肢として挙がる価格帯です。演奏性、音質、外観のバランスが良く、長期間にわたって愛用できる楽器を見つけることができます。投資としての側面も考慮でき、適切に管理すれば価値の維持や向上も期待できる価格帯です。
ハイエンド(200,000円以上)
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カワイ・ムーンサルト、エキゾチックな多弦モデル、海外の稀少ブランド。 ハイエンドの価格帯では、極めて希少なモデルやコンディションの優れたヴィンテージ品が選択肢となります。この価格帯のビザールギターは、単なる楽器を超えて芸術品としての価値を持つものも多く、コレクターアイテムとしての側面が強くなります。演奏用としても最高レベルの品質を期待できます。
購入には専門的な知識と慎重な検討が必要ですが、真のビザールギター愛好家にとっては一生物の楽器を手に入れる機会となります。これらの楽器は、適切に管理することで将来的な資産価値の向上も期待できるため、投資の観点からも魅力的な選択肢です。
| 価格帯 | 特徴 | おすすめ対象 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 30,000円〜50,000円 | 入門レベル、要調整 | 初心者、DIY愛好家 | 修理費用を考慮 |
| 50,000円〜200,000円 | 実用性とコレクション価値 | 中級者以上 | 真正性の確認 |
| 200,000円以上 | 希少品、投資価値 | 上級者、コレクター | 専門家のアドバイス必須 |
まとめ
ビザールギターは、その独特な外観と音色により、多くの音楽愛好家を魅力し続けている特別な楽器です。ELK DELUXE、YAMAHA60年代ソリッドギター、Guyatone LGシリーズなどの定番モデルから、Eastwoodの現代復刻モデルまで、幅広い選択肢が存在します。適切な選び方とメンテナンスにより、これらの楽器は長期間にわたって愛用できる一生の相棒となります。
価格帯も5,000円から1,000,000円まで幅広く、初心者から上級者まで、それぞれの予算とニーズに応じた選択肢があります。購入前のチェックポイントを押さえ、適切なメンテナンスを行うことで、ビザールギター本来の魅力を最大限に引き出すことができます。独特の音色と外観を持つビザールギターは、あなたの音楽表現に新たな可能性をもたらし、演奏の楽しさを一層深めてくれることでしょう。





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