1997年 エース・フレイリーのレスポールモデルをついにリリース
ギブソンが1997年、キッスのオリジナルメンバーによる再結成ツアーに合わせて、エース・フレイリーのレスポールモデルをついにリリースするらしい
―そんな噂が広まった。 キッスといえば70年代を代表するモンスターロックバンドのひとつで、子
供の頃にキッスごっこ(メーキャップや花火など)に興じた思い出を持つ大人も多いことだろう。 そし
て噂は本当だった。 すべての音楽ファンの夢を乗せた新ギター、 レスポール・ギター・エース・モデルの完成がカスタムショップから発表されたのだ。
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300本が販売
エースはキッスのコンサートでは主に、 70年代のサンバーストのレスポールスタンダードや 69年製カスタム(センターにディマジオのピックアップを追加)をプレイしていた。 ギブソン社との独占契約において彼が造ろうとしたのは、 ディマジオ製のハムバッカーを3基搭載したレスポール サンバースト。 カスタムショップの名工フィル・ジョーレンズはさっそく試作モデルを数本制作し、 1996年のNAMM ショーにはディーラーの反応を見るため、カスタム(エース1) とスタンダード (エース2、#EB5679)のバージョンが出展された。 最大の特徴はヘッド部に入れられた白と黒のエースの顔の
マーク(デザインは彼のソロアルバムのジャケットより拝借)だろう。また、トラスロッドカバーにはトランプのハートのエースと “Les Paul” のロゴが彫り込まれている。 フィンガーボードのインレイは文字通りショッキングな稲妻型。 いずれもフレイムトップのサンバーストにチェリーバック、ノーマルバインディング、クロムのグローヴァー製ペグという仕様だった。結局はカスタムのバージョンが生き残り、1997年にAAA級のメイプルトップと59年スタイルのネックというスペックで300本が販売されることで決着がついた。 ちなみにこの300本はNAMM 開催中の2日間だけで予約完売になっている(予定価格は6400ドル)。 カスタムショップのマネージャー、リック・ゲンバーは、このモデルのルックスが全体的に成功したのは、一重にエースのおかげだと感謝している。
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レギュラーモデルとして生産がスタート
このモデルの人気は衰え知らずで、 完売後の1997年には制作拠点をカスタムショップからギブソンの国内工場に移し、 AA級のフィギュアドメイプルを頂いたレギュラーモデルとして生産がスタート。 この知らせに全国津々浦々のキッスマニアたちが狂喜したことはいうまでもない。大量生産モデルにもエースの意向が採り入れられ、 ピックアップはフロントとセンターにはフルクリームのディマジオ製ディストーションを、リアには過激なスーパーディストーションがマウントされた (98年にはすべてスーパーディストーションに変更)。 トグルスイッチはリアとフロントの切り替えの他、 ミドルポジションではセンターピックアップのみがオンになったが、98年にはセンターとリアが同時にオンになる(マグネットの逆向配置により例の中間的なトーンが得られる) 仕様に変更されている。 中には演奏の邪魔になるからと、 センターピックアップを下げるプレイヤーもいた。 ちなみにエース自身はほとんどリアしか使わない。
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1. 3ピックアップ仕様
- 最大の特徴と言えるのが、通常のレスポール(2ピックアップ)とは異なり、3つのハムバッカーピックアップを搭載している点です。
- 彼の初期のギターは、元々2ピックアップだったものを後からセンターポジションにピックアップを追加したものだと言われています。
- ピックアップにはディマジオのPAF(フロント・センター)とスーパーディストーション(リア)が搭載されていることが多いです。
- 実際の配線としては、3つ搭載されていてもリアピックアップしか鳴らないように改造されているケースも多く、これは彼がパフォーマンス中にギターから煙を出すための仕込み穴のためという説もあります。ただし、市販のシグネチャーモデルでは3つのピックアップすべてが機能するようになっているものもあります。
2. ヘッドストックのデザイン
- シグネチャーモデルでは、特徴的な「エース・フェイス」と呼ばれるエース・フレイリーの顔がヘッドに描かれているものがあります。
- また、KISSのロゴを思わせる稲妻マークのインレイが指板に施されているモデルも存在します。
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3. カラーリング
- チェリーサンバーストやブラックのレスポールカスタムが彼の代表的なカラーリングとして知られています。特にチェリーサンバーストは、彼のトレードマークとも言える色です。
4. ハードウェア
- パーロイドノブのグローバーチューナーが搭載されていることが多いです。これは、彼のレスポールカスタムの特徴的な要素の一つです。
- その他のハードウェアは、一般的なレスポールカスタムと同様にチューン・オー・マチックブリッジとテイルピースが採用されています。
5. ボディとネックの構造
- メイプルトップ/マホガニーバックのボディ、マホガニーネック、エボニー指板という、レスポールカスタムの基本的なウッドマテリアルを踏襲しています。
- 70年代の特徴でもあるネックボリュート(ヘッドとネックの接合部の補強)が見られるモデルもあります。
- 一部のモデルでは、ネックが3ピースメイプルネックになっていることもあります。
6. パフォーマンスに合わせた改造
- 彼はライブパフォーマンスにおいて、ギターから煙を出したり、ヘッドからロケット弾を発射したりする演出で有名です。そのため、彼の実際のギターには、そういった特殊効果のための改造が施されているものが多く存在します。シグネチャーモデルでは、そういった改造跡が再現されているものもあります。
これらの特徴は、エース・フレイリーのパワフルなサウンドとステージパフォーマンスを支える上で重要な要素となっています。彼のシグネチャーモデルは、これらの特徴を再現することで、彼のファンやレスポール愛好家にとって魅力的なギターとなっています。
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まとめ
そのサウンドはキッスサウンドそのものだった。
マルチバインディングとエボニー指板のレスポール・カスタムでありながら、 このギターにはナッシュビル型のブリッジとストップバー、 グローヴァー製ペグ(つまみはいんげん豆型) などが採り入れられている。 ネックシェイプはカスタムショップ製と同じく、59年風のラウンドネック。 12フレット目にはエースのサインが象嵌され、ヘッド裏のシリアルナンバーは8桁で “Made in USA” のスタンプが押された。 カラーはヘリテージサンバーストにチェリーバックの一色のみ。 ブラックのケースは内張りがクールなブルーで、サテン地の内カバーにはエースのサインが入れられ、ギターの新規購入者には漏れなく、エースの等身大パネルと、その年の一押しギター弦がセットになったエース・パワーパックが付いてきた。 本モデルの生産は2001年に終了。 この馬力のあるレスポール・カスタム・エース・モデルを手にしたら、誰もが一晩中ロックしたくなること請け合いだ。
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