はじめに
ギタリストの間で話題になっているエレクトロ・ハーモニクス社のオーバードライブペダル「Soul Food」。伝説的なオーバードライブ「KLON CENTAUR」のクローンモデルとして、その音質の高さと手頃な価格が人気を呼んでいます。本日はこの「Soul Food」に焦点を当て、その魅力や特徴、使用感などを詳しく見ていきましょう。
Soul Foodとは?
まずは「Soul Food」について簡単に解説していきます。
KLON CENTAURのクローンモデル
「Soul Food」は、かつて”King of Overdrive”と呼ばれた伝説的なオーバードライブペダル「KLON CENTAUR」のサウンドを再現したクローンモデルです。KLON CENTAURは生産終了となり、中古市場でも高値で取引されていたため、Electro-Harmonixの創設者マイク・マシューズが手頃な価格で同等の音質を実現する製品を作ろうと考え、開発に至ったそうです。
シリコンダイオードによる独特の歪み表現と、豊かなヘッドルーム、高い音の解像度など、KLON CENTAURの持ち味を忠実に再現していると評価されています。
シンプルな操作性
「Soul Food」のコントロールは、VOL(ボリューム)、DRIVE(ゲイン)、TREBLE(トレブル)の3つのつまみのみ。初心者でも直感的に扱えるシンプルな操作性が特徴です。トレブルつまみを調整することで、キンキンした音から艶のある音色までをコントロールできます。
また、バイパス方式はデフォルトでトゥルーバイパスとなっていますが、内部スイッチを切り替えることでバッファードバイパスにも対応。バッファードバイパスにすると、よりなめらかで艶のあるトーンが得られるとのことです。
手頃な価格が魅力
もともとのKLON CENTAURは生産終了となり、中古市場でも高値で取引されています。一方で「Soul Food」の価格は新品で約1万円前後とリーズナブル。さらにフリマアプリなどを活用すれば、より安く手に入れられる可能性もあります。
このように「KLON CENTAUR」に迫る音質とコストパフォーマンスの高さが、「Soul Food」の大きな魅力となっています。
Soul Foodの音質は?
では実際の音質はどうなのでしょうか。ユーザーレビューなどを参考に、「Soul Food」の音質の特徴を見ていきましょう。
透明感があり太く張りのあるトーン
「Soul Food」の音質の特徴は、透明感があり太く張りのあるトーンにあります。中域にピークが出すぎず、高域の減衰も少ないため、クリアで艶のあるサウンドが得られるとの評価が多数あります。
さらに適度なコンプ感もあり、弾きやすさも高いようです。コードの和音感や弦の分離感も確保されているため、ドライブを上げてロックテイストのサウンドにしても、音が掘れずに聞き取りやすい印象があるようです。
「キンキン」とした独特の歪みサウンド
一方で、シリコンダイオードを使った「Soul Food」ならではの、「キンキン」とした独特の歪み表現も魅力的だと評されています。DRIVE(ゲイン)をあげていくと、チリチリした粗い雑音が出るようになり、ユニークな雰囲気を醸し出せるとか。
もちろんトレブルやボリュームの設定次第では、なめらかな歪み音も出せるので、用途に合わせてコントロールの設定を変えていくことで、様々なサウンドメイクが可能となります。
クリーンブースターやゲインブースターとしても活躍
「Soul Food」はオーバードライブペダルとしてだけでなく、クリーンブースターやゲインブースターとしても活用できると紹介されています。
ブースターとして使うと、原音の良さを損なうことなく、スムーズにゲインアップできるため人気が高い使い方だそうです。さらにサステインが伸びて音にハリが出るので、アンプのゲインを上げずとも劇的にサウンドをアップグレードできると評判です。
Soul Food活用術
さて、ここまで「Soul Food」の特徴を見てきましたが、実際にどのように活用すればよいのでしょうか。
単体使いで十分満足できるサウンド
多くのユーザーレビューでは、「Soul Food」を単体で使っただけで、綺麗な歪み音が得られると高い評価がなされています。クリーン、クランチ、リードと、様々なサウンドを一つのペダルだけで表現できる便利さが魅力のようです。
さらに、バッファード/トゥルーバイパス切り替えにより音質のニュアンスを変えられるのも大きなメリットです。バッファードバイパスにするとなめらかでアナログ的な質感が出るそうですね。
他のエフェクターと組み合わせて
もちろん、「Soul Food」は他のエフェクターと組み合わせてさらに音作りの幅が広がります。
例えば、コーラスやディレイなどのモジュレーションエフェクターと合わせると、よりアナログ的で太くフェイズがかった雰囲気のサウンドに。コンプレッサーと組み合わせればより太く張りのある歪みが得られるでしょう。
一方で、エンベロープフィルターなどのフィルターエフェクターを組み合わせると、キーン高音のあるサウンドにすることもできます。生演奏での曲のアクセントとするのに最適な設定といえるかもしれません。
JHS Pedalsのモディファイモデルも人気
また、エフェクターメーカーのJHS Pedalsから発売されている「Soul Food」のモディファイモデルも人気を集めているようです。
このモディファイモデルには、クリッピング回路を切り替えるためのスイッチが追加されています。つまり、オリジナルの「Soul Food」のサウンドとは異なる質感の歪みトーンを選択できるわけですね。
サウンドメイクの幅がさらに広がるこのモディファイモデルに興味がある人は、チェックしてみる価値ありそうです。
電源に注意が必要
最後に「Soul Food」の注意点について触れておきましょう。
純正アダプターの使用が推奨
「Soul Food」は電池駆動も可能ですが、付属の純正ACアダプターの使用が推奨されています。一部のパワーサプライでは正常に動作しない可能性があるため、安全性の面から純正アダプターが適しているのです。
また、電池駆動の場合は電池の消耗が早いため、長時間の使用にはあまり向いていないようです。できればアダプター駆動での使用が賢明でしょう。
電源:9V電池または、9VDCアダプターBOSS/PSA-100S
まとめ
いかがでしたか? 本日は、話題のオーバードライブペダル「Electro-Harmonix Soul Food」について、その特徴や音質、活用方法などを詳しく解説してきました。
伝説的なオーバードライブ「KLON CENTAUR」に迫る音質とコストパフォーマンスの高さが魅力の「Soul Food」。しかし単なるクローンモデルにとどまらず、独自の歪み表現や多様な使い方ができる点も大きな長所です。
手頃な価格ながら十分に満足できる音質を持つこのペダルは、ギタリストならば一度は試してみる価値があるのではないでしょうか。ただし、電源の取り扱いには注意が必要なことも忘れずにいましょう。
「Soul Food」を手に入れて、新しいサウンドメイクに挑戦してみてはいかがでしょうか。
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