MXR M101 Phase 90レビュー:40年愛され続ける伝説のフェイザー、その魅力と活用法を徹底解説!

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はじめに

フェイザーは、ギタリストにとって欠かせない魅力的なエフェクターです。ギターの音色に独特の波打つような質感を与え、サウンドに奥行きと立体感をもたらします。今回は、そんなフェイザーエフェクターの定番中の定番、MXR M101 Phase 90をレビューしていきます。このシンプルながら強力なペダルは、1974年の発売以来、多くのミュージシャンから絶大な支持を得てきました。様々な機能や特徴を紹介しつつ、使い勝手や音作りのポイントなども解説していきましょう。

製品概要

まずは、MXR M101 Phase 90の製品概要から見ていきましょう。この製品は、MXRが1970年代に発売したフェイザーエフェクターの代表作です。

コンパクトなボディ

Phase 90は、オレンジ色のメタルボディにLEDインジケーターが特徴的なデザインです。サイズは約11cm×6cm×5cmとコンパクトで、ペダルボードにも馴染みやすい作りとなっています。本体の重さは約450gと手頃な重量感があり、堅牢な作りが期待できます。

また、ステレオ入出力端子を備えているため、ギターだけでなくキーボードやベースなど、様々な楽器に使用することができます。汎用性の高さも魅力の一つです。

シンプルな操作性

Phase 90の最大の特徴は、操作の簡単さにあります。フロントパネルにはSPEEDつまみが1つしかなく、これを回すだけでフェイズのスピードを調節できます。初心者でも直感的に扱えるシンプルな設計です。

一方で、このシンプル設計ゆえに細かい音作りは難しく、音質の調整は設定を変えるか、他のエフェクターと組み合わせる必要があります。しかし、独特のフェイザーサウンドを手軽に出せる点が魅力的です。

歴史的名機

Phase 90は、1974年の発売以来、ロック、ハードロック、ファンクなど、様々なジャンルのミュージシャンに長年愛され続けている歴史的名機です。エディ・ヴァン・ヘイレンやヴァン・ヘイレンをはじめ、多くの著名ギタリストが使用してきた実績は、この製品の優秀さを物語っています。

近年では、ヴィンテージモデルの人気も高まっており、それぞれの年代によって微妙にサウンドが異なるため、好みに合わせて選ぶことができます。Phase 90には長い歴史と積み重ねられた価値があるのです。

サウンドと音作り

次に、Phase 90に期待できるサウンドと、その音作りのポイントについて見ていきましょう。

特徴的な位相変調サウンド

Phase 90がもたらすサウンドの最大の魅力は、やはりその特徴的な位相変調効果にあります。シュワシュワとした独特の揺れ感が、ギターの音色に立体感と奥行きを与えてくれます。クリーントーンにかけるとアルペジオがより煌びやかに、歪みサウンドにかけると太くてダイナミックな印象になります。

また、各年代のモデルによってもサウンドのニュアンスが異なります。例えば、1974年製のBUD BOXモデルは独特の揺れ方と奥行き感、87年製のジムダンロップ初期モデルは歪みとの絡まり具合が良いなど、個性的な魅力があります。

音量の調整が重要

一方で、Phase 90の難点は音量が上がりやすい点です。エフェクトをオンにすると、音量が大きくなる傾向にあります。この問題を解消するには、入力レベルを下げるか、スクリプトスイッチにより音量アップを抑える必要があります。

ライブやバンド演奏時は、事前に音量調整を行うことが重要です。また、後段のエフェクターとの組み合わせによっても、音量のバランスが変わってくるでしょう。Phase 90の音量調整は、扱いに注意が必要なポイントと言えます。

他のエフェクターとの相性

Phase 90は、単体で使うだけでなく、他のエフェクターとの組み合わせも魅力的です。特に、ディストーションやオーバードライブと合わせると、太くてダイナミックなサウンドが生まれます。ヴァン・ヘイレンの代表的なギターサウンドは、Phase 90とディストーションを組み合わせたもの

です。

また、Phase 90をクリーンアンプの後ろに繋ぐと、アルペジオがより艶っぽく輝きます。キーボードやシンセサイザーとの相性も抜群で、独特の空間感を出せます。このように、Phase 90は単体でも魅力的ですが、他のエフェクターとの組み合わせで、さらに可能性が広がるのです。

ライブ・レコーディング活用法

Phase 90はライブやレコーディングでも幅広く活用されています。実際の演奏シーンでの使い勝手をご紹介します。

ギターソロに映える演出効果

ギターソロでPhase 90を使うと、中音域の太い音色とダイナミックな音量感があり、より印象的な演奏ができます。また、フェイザーの波打つ効果が、ソロに立体感とメリハリを与えてくれます。

さらに、SPEEDつまみを操作すれば、フェイジングのスピードを自在にコントロールできます。テクニックを活かしたパフォーマンス的な使い方も可能なのです。ギタリストにとって、ソロでのPhase 90活用は王道とも言えるでしょう。

バッキングによる陰影演出

一方、Phase 90をバッキングに使うのも有効な方法です。微妙な揺らぎ感によって、バッキングに奥行きと立体感が生まれ、メインの音を引き立ててくれます。

フェイザーはクリーントーンに合わせて使うと良く、メロウでメロディアスなサウンドになります。コード運びやアルペジオなど、バッキングの役割に相性が良いのがPhase 90の魅力です。

レコーディングでの活用

レコーディングでもPhase 90は大活躍します。トラック重ねでフェイザーサウンドを入れると、音に厚みと広がりが出ます。また、フェイザーは歪みサウンドとの相性も抜群で、ディストーションギターに映える効果が期待できます。

とはいえ、Phase 90のノイズや音量の問題が気になるところです。スタジオではできる限り音作りに集中できるよう、あらかじめ入念な設定を行う必要があります。

Phase90の派生モデル

Phase 90の人気を受けて、MXRからは様々な派生モデルもリリースされています。お気に入りを見つけられる可能性も広がります。

Phase 95

Phase 95は、Phase 90の長所を受け継ぎながら改良を加えコンパクトになった、初心者にも使いやすいモデルです。Phase 45とPhase 90の2つのモードを切り替えられ、スクリプトスイッチでフィードバックも調整可能です。音量の上がりすぎも解消されており、ライブでも気兼ねなく使えるでしょう。

一方、オリジナルのPhase 90とは若干音が違うこと、音作りの自由度が低いことがデメリットです。でも手軽にフェイザーの魅力を堪能したい人には最適な一台かもしれません。

EVH Phase 90

EVH Phase 90は、エディ・ヴァン・ヘイレンの要望を反映したスペックのモデルです。75年製Phase 90に近い印象の、クラシカルなフェイズサウンドが特徴で、2種類のモードが用意されています。

レッドとホワイトのカラーリングが、ヴァン・ヘイレンのギターを彷彿とさせる外観デザインもポイントです。ヴァン・ヘイレン・ファンはもちろん、クラシカルなフェイジングサウンドが好きな人におすすめの一台です。

 

その他のモデル

  • Phase 100(Phase 90の上位互換モデル)
  • Phase 45(Phase 90の弟分的存在)
  • Script Phase 90(電池駆動に対応したモデル)
  • Classic Phase 90(ヴィンテージ・チューンナップを施したモデル)

このように、Phase 90を元にした様々な派生モデルが用意されており、ギタリストのニーズに応えています。お気に入りの一台を見つけられる可能性は高いはずです。

まとめ

MXR M101 Phase 90は、ギタリストにとってこれ以上ないほどの定番エフェクターと言えるでしょう。シンプルな操作性と特徴的なフェイザーサウンドが魅力で、さまざまな演奏シーンで活躍します。一方で音量調整には気をつける必要があり、他のエフェクターとの組み合わせによっても音作りは変わってきます。

しかし、40年以上の長きにわたって愛され続けているのには理由があります。ヴィンテージモデルも人気で、様々な派生モデルも用意されているなど、Phase 90の魅力は現在進行形で広がり続けています。幅広いジャンルで活躍する万能なエフェクターとして、フェイザーに興味のある人は一度Phase 90に触れてみる価値があるはずです。

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