はじめに
ギターピックは、ギタリストにとって演奏の質を左右する重要なアイテムです。適切なピックを選ぶことで、理想的な音色やプレイスタイルを実現できます。本記事では、ギターピックの種類や特徴、選び方など、ピック選びに必要な情報を詳しく解説していきます。初心者から上級者まで、あらゆるギタリストに役立つ内容となっています。
ピックの形状
ギターピックには主に4つの形状があり、それぞれ異なる特徴を持っています。形状によって、ピッキングの感触や音の出方が変わってくるのです。
ティアドロップ型
ティアドロップ型は円みを帯びた形状で、初心者にも扱いやすいのが特徴です。弦を円滑に這わせることができます。細かい動きにも対応でき、オールマイティーな形だと思います。ロック系のジャンルにも幅広く使われており、スタジオワークなどでもよく見かけます。大手メーカーのラインナップにも必ず含まれているので、入手しやすいのも魅力的です。
トライアングル型
トライアングル型は三角形の形状で、通称おにぎり型と呼ばれており、3つの頂点が使えます。
どちらかというとコードストロークやカッティング向きです。トライアングル型のピックは、鋭いアタック音が得られるのが最大の利点です。ピッキングの際のグリップ感も良好で、ソロよりもストローク奏法に適した形状です。一方で大きい分、小回りが利きづらいですね。そのため、単音弾きの早いフレーズなどには不向きです。が、関係なく素晴らしいプレイをする人もいます!!ティアドロップ同様、ポピュラーなスタイルです。
ジャズ型
ジャズ型は扇形のデザインで、指先にフィットしやすいのが特徴です。スムーズなピッキングが可能で、優雅で艶のあるサウンドが特徴的です。ジャズをはじめ、様々なジャンルで活用されています。
ジャズ型のピックは、アーティキュレーションが非常に良いのが魅力です。フレーズの細やかな表現にも適しており、ギターソロのようなテクニカルな演奏にもぴったりです。素材によっても音質が変わってくるので、気に入ったピックが見つかるはずです。
サムピック型
サムピック型は人差し指に装着するタイプのピックで、手の動きを最小限に抑えられる点が特徴です。ピック自体が薄いため、よりナチュラルな音色が得られます。一度使うと手放せなくなる魅力があります。
サムピック型のピックは、ピッキングの動作が最小限で済むため、腕の疲労を軽減できます。また、自然な弦振動が得られるので、アコースティックギターにも向いています。ナイロン弦を用いるクラシックギターにも最適なピックと言えるでしょう。
ピックの素材
ギターピックの素材は、音質やプレイ感に大きく影響します。様々な素材があり、それぞれ一長一短があります。演奏スタイルに合わせて素材を選ぶのがポイントです。
セルロイド
セルロイドピックは、軽量で柔らかい素材が特徴的です。弦への食い付きが良く、倍音豊かな音色が得られます。価格も手頃で初心者にもおすすめの素材です。
セルロイドピックは弾きやすく、明るくクリアな音色が魅力です。アコースティックギターでも電気ギターでも使用できる汎用性の高さも人気の理由です。耐久性に若干難があるものの、手に入りやすく気軽に試せる点がメリットと言えるでしょう。
ナイロン
ナイロンピックは柔らかく、弦に優しい素材が特徴です。まろやかな音色が得られ、弦の劣化を抑えられます。耐久性にも優れているのが魅力的です。
ナイロンピックは、クリアな高音と温かみのある低音が特徴的です。柔らかい素材ゆえ、手にやさしく疲れにくいのも長所と言えます。弦の摩耗が少ないため、クラシックギターなどにも適しています。低価格で入手しやすいのも魅力です。
ウルテム
ウルテムは本べっ甲に近い人口素材で、高級感があり耐久性にも優れています。クリアな音色とアタックの良さが特徴的で、上級者におすすめの素材です。
ウルテムピックは、確かな弦攻撃力とシャープな音色が魅力です。軽量ながらしっかりした持ち味があり、ソロ演奏やスピードプレイにも対応できます。高価ですが、本格的な演奏を求める上級者に人気の素材なのです。
アクリル
アクリルピックは耐久性に優れ、エッジデザインが特徴的です。スピード感のあるプレイに適しており、シャープで攻撃的な音色が得られます。
アクリルピックは、滑りの良いサウンドが特徴的で、ディストーションサウンドとの相性が抜群です。エッジを意識したデザインのため、ピッキングの際のグリップ感も良好です。また、摩耗しにくく丈夫なのも人気の理由です。
ピックの厚さ
ピックの厚さは、音質やプレイフィーリングに大きな影響を与えます。ジャンルや演奏スタイルに合わせて、厚さを選ぶことが大切です。
Thin (0.5mm前後)
Thin厚のピックは柔らかく、弱音の演奏に最適です。弦へのしなりが大きいため、アコースティックギターのフィンガーピッキングスタイルにぴったりです。
Thinピックは弦との一体感が得られるのが特徴で、音の作り込みがしやすくなります。しなりの大きさは弦の振動をしっかり捉えられるため、繊細な表現力が生かせます。弾き心地の良さから、弾き語りスタイルにも人気があります。
Medium (0.6〜0.8mm前後)
Mediumピックは中間的な厚さで、フラットピックスタイルに最適です。弦に適度な食い付きがあり、様々なジャンルに対応できるのが魅力です。
Mediumピックは、しなりと攻撃力のバランスが良く、汎用性に優れています。適度な弦の引っ掛かりがあるので、スピードプレイにも対応できます。また、アコースティックギターでも電気ギターでも使用できる万能ぶりが人気の理由です。
Heavy (0.9〜1.0mm前後)
Heavyピックは硬質で厚手の素材が特徴です。ロック系の激しいリフやソロに向いており、低音の太さとアタックの良さが売りです。
Heavyピックは、弦へのホールド感が良好で、ディストーションサウンドとの相性が抜群です。太く力強いサウンドが得られるため、メタルやハードロックなど、重たいジャンルに最適です。コードやパワーコードの際の攻撃的な弾き心地も魅力的です。
Extra Heavy (1.0mm以上)
Extra Heavyピックは超々厚手で、最大級の弾き応えと攻撃力が特徴です。上級者向けのスピード系プレイに適しています。
Extra Heavyピックは、弦の振動を最大限に引き出せることが魅力です。しなりが小さいため、グリップ感も良好で高速ピッキングにも対応できます。スピード感とアグレッシブな音作りを求める上級者に最適なのです。一方で、繊細な表現は難しいといったデメリットもあるため、使い分けが重要になります。
おすすめピック
これまでの説明を踏まえ、実際におすすめのギターピックをご紹介します。ピックの選び方次第で、演奏の質が大きく変わってくるはずです。
ロックギタリストに人気のピック
ロックギタリストにおすすめなのは、ティアドロップ型かトライアングル型で硬質な素材のピックです。ディストーションサウンドに適したアタックの良さと、スピードプレイへの対応力が魅力的です。
- Jim Dunlop Tortex Tri 1.14mm
- Fender 351 PICK 12 HEAVY ピック
- MASTER8 JAPAN INFINIX-S TRIANGULAR 1.2mm
多数の人はティアドロップ型を使用してるかんじですかね。80年代の自分の好きだったギターヒーロー達はほぼ大体ティアドロップ型でしたね!!
硬質なトライアングル型は、迫力のあるサウンドが得られるのが特徴です。上記のピックなら、様々なロック/メタル系のプレイに対応できるはずです。
アコースティックギターに最適なピック
アコースティックギターに最適なのは、柔らかめのティアドロップ型か、トライアングル型で、フィンガーピッキングにも向くThinピックがおすすめです。繊細な音作りに適したピックをご紹介します。
- Dunlop Primetone Standard Shape .73mm
- Fender Premium Pick Sampler (Thin)
- Gypsy Jazz WEGEN TJC-3000N
柔らかい素材のピックは、アコースティックギターの繊細な倍音をしっかりと捉えられます。また、薄手のピックはフィンガーピッキングの補助として、スムーズな演奏を可能にしてくれます。上記のピックなら、アコースティックギターの魅力を最大限に引き出せるはずです。単音弾きではミディアム位でも良いかもしれません。
ジャズギタリストに人気のピック
ジャズギタリストに人気なのは、ジャズ型の形状や熟練の技を生かせる硬質なピックです。スムーズでアーティキュレーションの良い音が特徴的です。
- Dunlop Gator Grip 1.14mm
- IBANEZ JS1000HG 1.2mm
- MASTER8 JAPAN INFINIX-U JAZZ with Hard Grip 1.0mm
ジャズ型のピックは、指先へのフィット感が良好で、精緻な表現力を発揮できます。また、硬質な素材のピックは切れ味のある音色とスピードプレイへの対応力に優れています。上記のピックなら、すべてのジャズギタリストのニーズを満たせるはずです。
まとめ
ピック選びは結構試行錯誤しましたね、ピックの選び方は、演奏スタイルやジャンル、好みに合わせて行うのが賢明です。形状、素材、厚さなどを組み合わせて、自分だけのサウンドを探求してみましょう。適切なピックを見つけることで、より良い音作りが可能になるはずです。本記事が、皆さんのピック探しの一助となれば幸いです。
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